この記事では、マインドフルネス瞑想について解説していきます。
瞑想とは、心を無の状態にし、悟りを開くための方法です。無心状態が続けば、深い瞑想状態に入ったといえるでしょう。
近年、注目され始めている瞑想方法が「マインドフルネス瞑想」です。マインドフルネス瞑想を行うことで、集中力が高まり、冷静な判断ができるようになったり、客観的な視点で物事を見られるようになったりします。
では、マインドフルネス瞑想とはどのような瞑想なのか。次章をご覧ください。
マインドフルネス瞑想とは
マインドフルネス【mindfulness】
今この瞬間の自身の精神状態に深く意識を向けること。またそのために行われる瞑想。
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マインドフルネス瞑想とは、心が過去や未来へ飛んでいかないよう、呼吸や自分の身体に意識を集中させることにより「今」という一瞬を実感する瞑想方法です。
これはヨガや瞑想のみでなく、仕事や趣味、対人関係でも大切な考え方でしょう。今目の前のいる人に集中して丁寧に接する、趣味の時間に没頭する、邪念を取り払い仕事に集中する・・・。一瞬一瞬を集中して生きることで、豊か時間を過ごすことができるでしょう。
マインドフルネス瞑想を取り入れるメリット
マインドフルネス瞑想は、行う際に特に道具などを必要とせず、費用がかからずいつでもどこでもできるという、手軽さがメリットでしょう。
また、ストレス社会で慌ただしい毎日を過ごす現代人にとって、ゆっくりと「今」だけに集中できるスタイルが、多くの人に受け入れられているといえるでしょう。
そのほか、治療としてのマインドフルネス瞑想は、薬物療法とは異なり副作用のリスクもないとされており、有効なセルフケア方法の一つとして有効な手段だといえるでしょう。
「マインドフルネス瞑想」と「瞑想」の違い
マインドフルネス瞑想と普通の瞑想の違いは、「目的」にあります。マインドフルネスの目的は、「今、この瞬間」に意識を集中させることです。それにより集中力が上がり、仕事の効率なども上がります。
一方「瞑想」は、心身をリラックスさせ休ませる、「脳の休息」が目的です。人間の脳は、何もしていないときも仕事や日々の生活、不安などがひっきりなしに頭に浮かんできます。頭に浮かび続けることを考えるとエネルギーを使ってしまい、自分を大切にしたり、自分自身に意識を向けたりすることが難しくなってしまいます。そういった、絶え間なく頭に浮かぶ考えごとや悩み排除し、脳を休ませることを目的としているのです。
マインドフルネス瞑想が多くの企業で取り入れられているのも、このような理由でしょう。
通常の「瞑想」のやり方については、下記の記事をご参考にしてください。
マインドフルネス瞑想の手順
基本的なマインドフルネス瞑想の手順は、以下のとおりです。
- 静かに座る
- 自分の呼吸に集中する
- 「今」だけを感じ瞑想状態に入る
やり方はとても簡単にみえますが、実践してみると気が散ってしまうことが多く、初めから瞑想状態に入るのは難しいといわれています。しかし、いざ集中できれば効果は大いに期待できます。
マインドフルネス瞑想の効果
マインドフルネス瞑想で得られるとされる力や効果は、以下のとおりです。
- 集中力
- 想像力
- 創造力
- 直感力
- 客観力
- 洞察力
また、脳疲労の回復や前向きな思考、うつ病や認知症予防にもつながるとされています。
集中が途切れたときの対処法
マインドフルネス瞑想の際に集中力が切れたときは、「今」に戻るよう意識しましょう。集中が切れたからといって自分を責めず、「もう一度集中し直せば良い」と前向きに考えることが大切です。
「今」に戻る瞑想方法
- リラックスし、目を閉じて呼吸を整える
- 落ち着いてきたら、しばらく自分の呼吸を観察する
- 細かく自分の身体を観察する
- 右手指先に意識を集中させる
- 右手先に意識を移行する
- 右手のひらに意識を移行する
- 右手のひらの暖かさを確認する
- 物音に気が散る
- 気が散った自分自身に気が付く
- 落ち着き、目を閉じて呼吸を整える(「1」から再び繰り返す)
ただし、瞑想中に寝てしまう場合は、睡眠不足である可能性があります。まず十分に睡眠の時間を取った後に行った方が、ポテンシャルを発揮できるでしょう。
まとめ
以上、マインドフルネス瞑想の効果ややり方についてご紹介しました。
「最近集中力が続かない」「何をしてもつまらなくなった」という方は、マインドフルネス瞑想を取り入れることで「今」に集中し、実りある時間を手に入れることができるかもしれません。
仕事の効率化も期待できる瞑想方法でもあり、いつでもどこでもできる手軽さが魅力です。ぜひ日常に取り入れてみましょう!
参考:『ヨガが丸ごとわかる本』(2016)枻出版 Yogini編集部