「体重を落としたい」「理想的なボディメイクを実現したい」などの目標がある方は、さまざまなダイエット方法を実践していることでしょう。
健康的に身体を引き締めるには、食生活を整えることが大切です。日々どんなものを食べるかによって、身体も大きく変わります。ただ単に食事の量を控えるだけでは、エネルギー不足になりボディメイクに大切な運動量が減ってしまう恐れもあります。そのため、しっかり健康的に食事をして、なおかつ運動もこなしていくのが理想的なダイエットといえるでしょう。
そんな食事ダイエットで注目されているのが、ケトジェニックダイエット。エネルギー源を糖質ではなく脂質を原料にしていくこのダイエットは、より高い脂肪燃焼効果が期待されているということで、ダイエットに取り入れている人も多いでしょう。
本記事では、ケトジェニックダイエットの内容や、実際に実践した筆者の率直な感想をお伝えします。ぜひご参考にしてください。
効果や実践方法には個人差がある
個々の体質などにより、結果や実践方法は異なります。内容は筆者なりの個人的なケトジェニックダイエット方法だとお考えいただけると幸いです!
ケトジェニックダイエットとは
ケトジェニックダイエットとは、糖質制限を行い、エネルギー源をご飯やパンなどからではなく、脂質(ケトン体)を原料にしていく食事ダイエット方法です。ケトジェニックダイエットでは、基本的には炭水化物を摂取しません。ケトン体を作りだすにはグリコーゲンを枯渇させる必要がありますが、グリコーゲンが枯渇するとエネルギー不足が起こり、それを補うため筋肉の分解などが発生します。
ケトジェニックは糖質制限レベルが高く、長期間行うことで体調を崩してしまうこともあります。そのため、2〜3週間が目安とされていることが多いです。
ケトジェニックダイエットでは、主に食事内容を変えることで身体をケトーシス状態に変化させます。体質など個人差はありますが、早い人では3日ほどでケトーシス状態に入るとされています。1~2週間で体質の変化を感じる人が多いようです。
ケトーシス状態
身体が脂質をエネルギー源とする状態
食べて良いとされる食材
以下、ケトジェニックダイエット期間に食べて良いとされれている食材です。ものによっては量に気を付ける必要があるので、注意しましょう。
肉類
- 豚肉
- 鶏肉
- 牛肉
- ラム肉
- ベーコン
- ソーセージ
- ハム
魚類・魚介類
- サーモン
- マグロ
- 鯛
- 牡蠣
- えび
- かに
- ホタテ
卵
野菜類の一部
- レタス
- キャベツ
- アボカド
- ブロッコリー
- なす
- トマト
- ピーマン
- ズッキーニ
- きゅうり
- きのこ
食用油・オイル
- オリーブオイル
- ココナッツオイル
- バター
- MCTオイル
- ごま油
- 亜麻仁油
乳製品
- チーズ類
- クリームチーズ
- サワークリーム
- 生クリーム
ナッツ類
- アーモンド
- くるみ
- ピーナッツ
- マカダミアナッツ
- ピーカンナッツ
- ヘーゼルナッツ
- 松の実
ベリー
- ラズベリー
- ブルーベリー
- クランベリー
スパイス
水
茶類(無糖)
コーヒー(ブラック)
ケトジェニックダイエットの強い味方「MCTオイル」
ケトジェニック中のエネルギー不足を補うための強い味方が、MCTオイル。MCTオイルは、良質な脂質でエネルギーになりやすく、脂肪燃焼効果もあるので、ケトジェニック中は積極的に摂ると良いでしょう。ただし、体質によっては下痢や腹痛などの症状が怒る場合があるので、はじめは少量から様子を見ることをおすすめします。
MCTオイルで期待できる効果
- 脂肪燃焼が促される
- ケトン体生成を促進
- 空腹感減退
- 筋肉減少予防
食べない方が良い食材
下記は、ケトジェニック中には食べない方が良いとされている食材です。
炭水化物
- パン
- ご飯
- パスタ
- 麺類
- ピザ
アルコール
- ビール
- 甘口ワイン
- 日本酒
- 梅酒
- 甘酒
- ブランデー
- ウォッカ
- ハイボール
お菓子(砂糖入り菓子全般)
- チョコレート
- ケーキ
- パン
- アイスクリーム
- クッキー
- プリン
ソフトドリンク
- ジュース
- スムージー
- 炭酸飲料
- 加糖の茶類、コーヒー
- カフェラテ
穀物類
- 小麦
- 米
- ライ麦
- オーツ
- コーン
- キヌア
- 大麦
- きび
- 発芽穀物
根菜類
- いも類(さつまいもを含む)
- にんじん
- ごぼう
- 大根
糖質の高い果物
- りんご
- オレンジ
- ぶどう
- バナナ
- スイカ
- 桃
- キウイ
- レモン
- マンゴー
- パパイヤ
- レーズン
- グレープフルーツ
- 梨
- さくらんぼ
- パイナップル
甘味料
- はちみつ
- メープルシロップ
- 砂糖
お酒は控える
糖質ゼロのアルコールは飲んでもOKと言われているが、糖質ゼロでも体内でアルコールの代謝が優先的に行われ、脂肪代謝が後回しになってしまう。肝臓は疲労、脂肪燃焼効果は低下してしまう。そのためアルコールはやはり控えるのが無難。
その代わり、水はたくさん飲みましょう。1日1.5〜2リットル飲むのが良いとされています。白湯や炭酸水でもOK。ジュースやスポーツドリンクは控えましょう
間食はできる?
気になる間食ですが、量に気を付ければナッツやチーズは食べることができます。
特にアーモンドには抗酸化作用が多分に含まれており、アンチエイジング効果もあるのでおすすめ。必ず素焼きのものを食べる。チーズはカルシウムが摂れるので少量ならおすすめ。チーズを食べすぎると腸内環境を悪化させてしまうので、2ピース程度に抑える。そのほか、ゆで卵やサラダチキン、海産物は間食に最適です。
20時以降は食べないようにする
20時以降は、食べたものが身体に吸収されやすく、太りやすいです。そのため、できるだけ20時以降は食べないように気をつけましょう。どうしても20時以降の食事なってしまった場合、スープやプロテインなどあっさりしたものを心がけましょう。
睡眠はしっかりとる
ダイエットや健康維持において、睡眠はとても重要です。しっかり睡眠を取ることで、糖代謝を保ったり、脂肪代謝促進などの効果があります。食後2〜3時間空けて眠るようにしましょう。22時〜2時の間は、成長ホルモンの分泌量がアップします。
睡眠の嬉しい効果
睡眠することで記憶力向上、免疫機能の維持、糖代謝の調整、脂肪代謝促進、筋肉量を保つなどさまざまな嬉しい効果があります。
「糖類ゼロ」の言葉には要注意
ケトジェニック期は、極力糖質を抑える必要があるため、糖質が少ない食材に目が行くようになると思います。しかし、「糖類ゼロ」と言う言葉には、注意が必要です。
それは、糖類ゼロと言うのは、ぶどう糖や果糖などの単糖類や、砂糖や乳糖などの二糖類が含まれないだけで、多糖類・糖アルコールなどは含まれてしまいます。糖類ゼロは、「糖質がゼロ」という意味ではないので、間違えないようにして食材を選びましょう。
栄養成分表示を確認してみよう
食材を選ぶ際は、栄養成分表示をよく確認してみましょう。炭水化物の内訳は、糖質と食物繊維に分かれます。食材の栄養成分表示に「糖質」の表記がない場合、炭水化物の欄と確認しましょう。
糖質の種類
糖質の種類は、単果類・二糖類の「糖類」、三糖類以上の「多糖類」、キシリトールやエリスリトールなどが含まれる「糖アルコール」があります。そのため、「糖類ゼロ」は「糖質ゼロ」という意味ではないので注意しましょう。
ケトジェニック体験記
ケトジェニックダイエットを2週間半続けた筆者が、体験した率直な感想をお伝えします。
ケトジェニックダイエットは辛い?
正直に言うと、私にはケトジェニックダイエットは辛かったです。
私はケトジェニックは2週間半続けたのですが、自分が摂れる脂質の量に限界が来て、ケトジェニック期を終えました。
食べられるものが極端に限られるので、段々飽きてきてしまうのと、単純に脂質を取り続けるのがきつくなってしまったのが辛いと感じた要因です。
終盤は、肉の油の匂いを嗅ぐだけでも体調が悪くなってしまいました。ジムトレーナーをしている知人でも、3日でケトジェニックダイエットを断念したと言っていたので、こればっかりは身体との相性の問題でしょう。
はじめは「大好物のお肉がたくさん食べられる」とワクワクしていたのですが、ご飯と一緒に食べるからより美味しかったのかと痛感しましたね…。
ケトジェニックで痩せた?
気になる減量についてですが、私はケトジェニック期には痩せませんでした。これまで主食として摂取していたご飯やパンが食べられないことでエネルギー不足になり、それを補おうとしてチーズ類を多く摂ってしまったのが原因かもしれません。
また、ケトジェニックダイエットで推奨されているMCTオイルをうまく活用仕切れなかったのも原因の一つだと憶測できます。MCTオイルは味が無く、使用している感が薄いので、ついつい忘れがちになってしまいました。
チーズを食べるかわりにMCTオイルをもっと摂取していたら結果も変わったかもしれないですね。
ただ、ケトジェニック後の糖質制限ダイエットでは体重が少しずつ落ちていきました。自分には糖質制限が合っているのかもしれませんね。食事内容を変えるダイエットは、自分の身体に合うものと合わないものがあり、実践していくなかで身体との相性を知っていくことも大切だと感じました。
ケトジェニック期に私が食べたもの
私がケトジェニック期に食べていたもの中で、特に美味しかったものをご紹介します。
牛ステーキ
牛ステーキは特に美味しかったです。もともとお肉が好きなので、終盤以外はもりもり積極的に食べていました。
ケトジェニック期は食べられるものが限られており、外食でも頼めるものが少ないのですが、レストランやダイニングなどでも牛ステーキを提供している店が多く、日常生活で避けては通れない外食の際もステーキに助けられた印象です。
馬肉
馬肉は脂質がしっかり摂れて美味しいケトジェニック期最高の贅沢食材でした。高価なので頻繁に食べることはできませんでしたが、へこたれそうになった時ご褒美として食べていました。
しかしご飯と一緒に食べたくなる衝動を抑えるのに一苦労しました。
サーモンとアボカドのサラダ
サーモンとアボカドはケトジェニック中もたくさん食べていました。美味しく満腹感もあるので、毎日のようにサーモンとアボカドのサラダを食べていましたね。MCTオイルをかけて食べることもありました。
きのこのバター炒め
きのこのバター炒めはケトジェニック期の副菜として超優秀。バターと炒めることできのこの旨味が広がり、食欲増進。
きのこはエリンギや椎茸など、その日の気分で変えて作っていました。
チーズとナッツ
ケトジェニック期の間食やデザートは、もっぱらナッツとチーズでした。
特にクリームチーズとナッツの相性は抜群。食べた後の満足感もあるので、頻繁に食べていました。
クリームチーズはケトジェニック期に食べられるものの中でも特にデザート感があり、ついつい食べすぎてしまったので、過剰摂取に注意です。
ケトジェニック後の回復食
ケトジェニック後は、食事を徐々に戻していき、糖質も取っていきましょう。ただし、まずは白米やパンではなく、玄米やオートミールなど血糖値が上がりにくい食品から選んでいくことがおすすめ。私はケトジェニック後、少量の五穀米から始めました。
ケトジェニック期と同じ脂質量に新たに糖質を加えるとカロリー過多になってしまうので、脂質量は控えます。ケトジェニック期が終わっても、運動量は下げないことが大切。
まとめ
以上、ケトジェニックダイエットについてご紹介しました。
ケトジェニックダイエットは糖質制限のレベルも高く、人によってはダイエットの中でもしんどい部類に入るかもしれません。私もそうでした。しかし、自分の身体はどんな食事内容が合っているのか、痩せる身体作りがしやすいのかを知る機会にもなるので、これまでやったことのない食事ダイエットに挑戦していくのは良いことなのではないかと感じました。
食事ダイエットは普段と食生活を変えることで体調を崩してしまうこともあるので、十分注意して行いましょう。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!